任意整理・手続の流れや疑問に弁護士が解説
1 任意整理ってどういう手続き?
任意整理とは、弁護士があなたに代わって、貸金業者等の債権者と交渉し、借金の総額や分割方法について合意を取り付ける手続です。
あくまでも債権者との交渉になりますので、債権者の合意を得る必要はありますが、将来利息(合意した後に発生する利息)をカットしてもらえる可能性があります。
そのため、「頑張って返済しても利息に充当されてしまい元本が減らない」ということはなく、約束した金額を支払っていけば、元本が減っていき、借金返済までの道筋を立てることができます。
任意整理の特徴
② 取引期間や利率によって、元本が減額されたり、過払い金が発生する可能性があります。
③ 裁判所を利用しない手続きですので、官報に載る事もこともありません。
④ 基本的には他人に知られずに手続を進めることができます。
2 任意整理はこのような方におすすめです。
- ・継続的な収入があり、月々の返済額さえ減額できれば、返済が可能である
- ・借りすぎたキャッシングをどうにかしたい、
でも車は必要だから自動車ローンはそのまま継続したい - ・毎月のリボ払いを支払っているが、利息ばかりで元金がなかなか減らない
- ・一部の借金について親族が保証人になっており、保証人には迷惑をかけたくない
- ・借金があることは家族になるべく知られたくない
3 任意整理の流れ
⑴ 当事務所と契約 |
契約時金として1万円をお支払いただきます。 |
⑵ 債権者(貸金業者)に弁護士から受任通知を発送 |
受任通知が債権者に届くと、債権者からの請求(取立て)が止まります。 *受任通知とは、弁護士がお客様の任意整理の依頼を受けたことを知らせる通知です。 |
⑶ 借金額の調査 |
弁護士がこれまでの取引経過を取り寄せます。 |
⑷ 借金額の確定 |
利息制限法に基づき、正しい借金の額(債務額)を計算し直します(引き直し計算) |
⑸ 弁済案の作成 |
債権者との交渉がまとまりやすいよう、お客様と打ち合わせをして事前に方針を決めておきます。 |
⑹ 債権者と交渉 |
弁護士が、借金の総額や返済期間、月々の返済金額について債権者と交渉します。 |
⑺ 合意書(和解書)の作成 |
交渉がまとまれば、合意書(和解書)を作成します。 |
⑻ 返済開始 |
合意書の内容に従い、お客様ご自身で返済をしていきます。 |
4 よくあるご質問
① 任意整理のメリットとデメリットを教えてください。
任意整理のメリット・デメリットを簡単に整理します。
任意整理のメリット
- ・遅延損害金や将来利息をカットでき、支払総額を減額できる可能性がある。
- ・払いすぎたお金(過払い金)が返ってくる可能性がある。
- ・債権者を選ぶことができ、柔軟な対応が可能となる。
- ・自己破産とは異なり資格制限がない。
任意整理のデメリット
- ・信用情報機関に延滞情報が登録されてしまう。
- ・債権者が承諾せず、任意整理ができない場合がある。
詳しくはこちらの記事をご参照ください(「任意整理のメリット・デメリット」。
② 任意整理では、どのくらいの金額を減額できますか。
任意整理で減額できる金額は、取引の時期によって異なります。
平成19年以前からキャッシング取引がある場合、利息制限法違反の利率で借り入れをしている可能性があるため、適法な利率に引き直した金額が弁済額となります。元本を減額し、その上で将来利息をカットした金額が和解金額となります。
過払金が発生している場合には、払い過ぎの状況ですから、借入れは0円となりむしろ過払金を回収できます。
キャッシング取引が平成19年以前である場合やショッピング取引の場合は、適法な利率で借り入れしている可能性が高いため、元本の減額は難しいでしょう。遅延損害金や将来利息をカットし、残元本のみを返済する内容での和解を目指します。
③ 弁護士に依頼すると、支払いまでやってもらえるのでしょうか。
当事務所では、債権者との交渉や合意書の締結までは全て対応いたしますが、各債権者への支払いはお客様に行っていただいております。
詳しくは、こちらをご参照ください。
④ 任意整理を弁護士に依頼するのと、司法書士に依頼するので違いはありますか。
司法書士は、140万円を超える業務はできません。一方、弁護士は前記のような制限がありません。
例えば、依頼した時点では自分の債務(過払金)が正確に分からないケースがあります。
~調査の結果140万円を超えた場合に考えられるケース~
司法書士 | 取扱外 ✕ |
弁護士 | 対応可能 〇 |
Q 手数料(費用)の違いはありますか?
弁護士・司法書士共に、手数料をどのように定めるかは自由であるため、手数料の差は、弁護士か司法書士かではなく、各自事務所の方針によって異なります。
当事務所では、分割払いにも対応しています。
その他のよくある質問はこちら
弁護士費用
※ ご契約時に弁護士費用総額の内1万1000円を頂戴します。
※ 別途事務手数料として5500円(税込)を頂戴します。
※ 消費者金融・クレジット会社の場合の料金です(闇金は除きます)。
※ 1社100万円以上の債権者の場合、抵当権等の担保権が設定されている場合、判決等を有する場合等は、1社あたり1万1000円~4万4000円(税込)の範囲内で加算することがございます。
※ 過払い金が発生した場合は、こちら
※ 高利業者(闇金)の場合: 1社 2万2000円(税込) お支払は【一括払い】のみ承ります。
解決事例
給与の一部をギャンブルにつぎ込み、借金総額600万円
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任意整理を選択し、新たな人生をスタートさせました。
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江原総合法律事務所の特徴
1 弁護士がトータルサポート
当事務所では、初回の面談から解決に至るまで「弁護士」が対応します。
初回面談は弁護士が全て対応、ご依頼後は担当弁護士と担当事務の2名体制が基本となります。
2 多様な受け入れ体制
土曜日相談可能、完全個室、キッズルーム完備、男性・女性弁護士在籍
あらゆるニーズにお応えできるように心掛けています。
ご要望がある場合は、お電話等でお問い合わせください。
3 リピーター・紹介案件多数
当事務所は、埼玉県越谷市1拠点で運営しています。
リピーターの個人のお客様や紹介案件も多く、地域に根付いた信頼される事務所を目指しています。
この記事の監修者
弁護士 江原 智
注力分野:法人破産,個人破産,個人再生など
埼玉県出身。弁護士法人江原総合法律事務所代表弁護士。埼玉弁護士会所属。
コメント:
弁護士は職務上「守秘義務」を負っています。相談内容や秘密が外部に漏れる心配はありませんし、弁護士と話をするだけでも、少し気が楽になると思います。一人で悩まず、まずはご相談ください。解決の方法を一緒に考えましょう。